SolidWorks トポロジーってなに!? 位相幾何学ってなに? 3D-CADに必要なの?

「ソリッドワークスを使うのに、トポロジーなんて知らなくてもいいじゃん!」っていわれそうです。でもこのトポロジーの考え方は、3D-CADを開発するうえで非常に重要な考え方だし、しかも、よく出てくる言葉だから、興味のある方限定で一読してみてください。

一応、基本編ですので、できる限り画像を利用して解説します。

 

1.トポロジーの構造ってなに?

トポロジーとは、日本語だと位相幾何学なんて言いますよね。トポロジーの語源の由来は、ギリシャ語のトポスtopos(位置)とロゴス、logos(学問)を混ぜてトポロジーと言っています。

3D-CADで必要なトポロジーは大きく分けて、3つの位置関係「線の共有点」「面の境界線関係」「面認識の線」の情報を持っています。

この3つの点に関して解説します。

 

1.線の共有点

図のように、黒の線、青の線、赤の線、黄色の線はそれぞれ始点と終点があって線の方向がありますよね。今回のモデルを作成した場合、線と線の共有つまり接合条件は入れていません。線の共有点は、ボディA、ボディB、ボディC、ボディDの頂点に一致拘束を付けているのみです。各線の始点終点はボディの頂点の位置情報に依存していることになるます。

トポロジーの持つ線の共有点


 

2.面の境界線関係

各隣合う面は、境界線を共有しています、サーフェスAとサーフェスCは黄色い線を共有しています。線に→があるように、各線には進行方向があって、面が、線の右にあるのか、線の左にあるのか区別することができます。サーフェスAは黄色スケッチ線の右側に位置しています、また、サーフェスCは黄色スケッチの左側に位置しています。
トポロジーが持つ面の境界線のイメージ


 

3.面認識の線

面の認識線は「サーフェスは線で構成されていることです」面は必ず、線で構成されています。例えばサーフェスAは黄色い線と楕円の線、黒い線、外形線で構成されています。外形線は本当は1本の線じゃなくて4本の線から構成されていますよね。楕円線も黄色い線や青い線、黒い線、Eの面で区切られているから、本当は複数線になっています。このへんはあまり、ツッコミをいれないでね!

トポロジーの面認識のイメージ

2.CADでトポロジーを持つメリット!

「こんな、こむずかしいことが、なんでCADに役立つの!?」て感じているかもしれません。そこで、トポロジーが持つ特徴を説明します。

1.トポロジーの情報がある場合

各スケッチ線は、ボディAの頂点、ボディBの頂点、ボディC、の頂点、ボディDの頂点に一致してますから、線の始点と終点は、各ボディの頂点の位置情報を共有しています、ですのでボディDの頂点の位置情報を変更すると、同時に、青線の始点情報と、赤線の終点情報のも変更されます。これって重要、これのおかげで、図のように、ボディDの頂点寸法を変更すると、一緒に赤線と青線が移動してくれます。線の連続性も保たれます。

ボディを移動すると、線も一緒に移動してくれる。


 

2.トポロジー構造を持っていない場合

ボディの頂点と線に接続関係が無い場合、ボディDを移動すると、青線の始点情報と、赤線の終点は頂点と何の関係もないから、ボディDだけ移動して、青線と赤線は移動せず、そのままになります。

ボディだけ移動して線は取り残されちゃう。


 

さらに、ボディDの頂点に一致していないため、青線の始点と、赤線の終点にはなんの接続性もありません、ですので、最悪青線と赤線はバラバラになってしまいます。

青線と赤線には接続関係がないから、バラバラになっちゃう。
このように、トポロジー関係があるとデータを編集する際に線や、サーフェス、ソリッドなど同時に移動できますので、3D-CADでは必要不可欠な要素です。

作業効率も上がりますし、データ編集時の誤作防止にもなりますので、大変便利です。

このトポロジーってよく、インターネットでは「ネットワークトポロジー」と呼ばれているのは、線の接続性や、位置情報などが含まれているためです。

ソリッドワークスを利用するうえでは、トポロジーに関して知っておく必要はないかもしれませんが、このサイトは基本編ですし、今後トポロジーのエラーが出た場合は、「このことね」って思い出してもらえれば解決方法がわかるかもしれませんので、掲載することにしました。

トポロジーに関して、もし理解できなければ、そのままでも大丈夫です、ソリッドワークスを利用する際に弊害になることは殆どありませんのでご安心ください!

以上でおしまいです。

お疲れ様でした!

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