3Dプリンターのデータ作成、修正、造形 株式会社 サンエツ
「ロック」「距離」「角度」合致を使ってみよう。
「ロック」「距離」「角度」合致
「距離」「角度」の合致を利用するとアセンブリ内の部品の干渉や動作確認をすることが出来て
便利です、「ロック」合致を使えば動作確認後、部品と部品をロックして動かないようにする
ことが出来ます。但し「距離」合致と「角度」合致はビデオカードの性能により動作が不安定になることがあります。
「距離」合致
詳細設定の「距離」合致を利用すると部品間の可動域を距離で設定で来ます。
下の画像は前のページで使用したアセンブリです、合致の状態はそのままです。
レバーを操作して、シリンダーを最先端まで伸ばすと、青枠の部分が干渉してしまいます、
この状態を回避するために「距離」合致を使ってみましょう。
上記のアセンブリに「距離」合致を追加して干渉しないようにします。
- 干渉部分の最大間隔を図ります。大体77.7位です。
- 「合致」→「詳細設定合致(D)」→「距離」をクリックします。
- 「距離」の所は初期動作の間隔の値です、78を入力してください。のちほど「OK」すると自動的に最大値に変更
されます。77.68~~~~となります。
- 最大値も78を入力してください。こちらも後で自動的に77.68~~~に変更になります。
- 「最少値」は0を入力します。これで部品間の最少間隔は0になります。
- 「合致設定」で部品の面を選択します。
- 「OK」します。ここで距離の値が最大値を超えてますので警告がでますが、無視して継続します。
今度はシリンダーを最大まで伸ばしても干渉しません。
このようにすることでシリンダーのストロークやリンクの長さを決めることが出来ます。
現状ではシリンダーの最大長さは112です。これでは短い場合はシリンダーの長さを長くするなどの
処理が必要なことがわかります。
上記の動画です。
「角度」合致
詳細設定の「角度」合致は部品間の距離を角度で制限します。この合致もよく使いますので使い方を覚えておきましょう。
ここで使用しているアセンブリにはすでに「角度」合致が付いていますので、一度合致を削除しましょう。
デザインツリーの「合致」を展開して「角度制限」を探します、見つかったら選択して右クリックで「削除」を
クリックします。
「角度制限」を削除すると画像のようにレバーを操作すると台座にリンクが食い込んでしまいます。
これでは困りますので、「角度」合致を再度付け直して干渉しないようにしましょう。
このアセンブリの部品は部品名「sldworksassy8-4」と「sldworksassy8-4」の上端面が水平になると干渉しないようになっていますので,
この部品の上端面が水平になるように「角度」合致を付けます。
- 「合致」→「詳細設定合致(D)」→「角度」をクリックします。
- 初期設定はリンクが水平な状態ですので、180を入力します。
- 最大値も180を入力します。コチラは自動で180になります。
- 最少値は「0」を入力します。
- 「合致設定(S)」にリンク部品の上端面を選択します。
- 「OK」します、この時「重複定義」の警告が出ますが、「OK」を継続します。
- デザインツリーの「合致」項目の一番下に「角度制限」の合致が付いていれば成功です。
- レバーを操作して干渉確認をしてください。
合致を追加すると画像のようにデザインツリーの「合致」の一番下に表示されます。
「ロック」
「ロック」合致を利用すると部品間の距離を固定することが出来ます。
コチラはサンプルを用いて解説します。
画像のように一番力を入れたいところに曲がった部分をバーに接合します。この位置は感覚です。
- 人間の見た目の所で数値化しにくいところは「ロック」合致を使うと便利です。
- 一番力を入れたい場所にバーを移動して、部品間に「ロック」合致を付けます。
- 「ロック」合致を付けると部品は可動しませんので、この状態で曲りの部分のスケッチをします。
- デザイナーツリーの合致の一番下に「ロック」合致が追加されます。
- 「スイープ」で曲がった部分を接合します。
- 曲りの部分の接合が終了したら「ロック」合致を削除します。
- 再び部品が可動するようになります。
上記の動画を確認してください。
このページでは「距離」「角度」「ロック」の合致をみました。特に機械の設計では「距離」「角度」の合致はよく使いますので
覚えておいてください。次のページでは「機械的な合致(A)」の「ねじ」合致を見てみましょう。